会議が終わると、喫煙者は必ず一服タイムに入る。
これは絶対だ。愛煙家にとって、この時間はきっと待ち遠しくてたまらないのだろう。
そして、ここに群がる人々は、会議出席者の8割にのぼる。
タバコを吸わない人まで喫煙所に来て談笑していることがあって、これはパワーバランスを考えた、ある種の忖度行動ではないかとすら思ってしまう。
喫煙所からは、「ハハハハハッ」という大きな笑い声が、事務所に居ても聞こえてくることがある。
ここでの談笑は、先ほど行った会議の反省と、「自分はこう思うけど」という、その場では言わなかった本音だろう。
タバコのニコチン効果によって、本音がポロッと漏れ出してしまうのかもしれない。
そんなに話が盛り上がるのなら、いっそのこと会議は喫煙所でやればいいのに。
たかが、身内同士の社内会議、それも部署別報告程度のものなら、砕けた雰囲気であってもいいはずだ。
そう、社内ニートの私は、自席からぼんやりと思っていた。
この喫煙所という場所でのコミュニケーションは、会社員にとって、かなり重要な場所であることは確かだと思う。
たとえば、社内の噂話や、個々の仕事の進捗、社外の状況を知れる場所でもあるはずだ。
ただし、タバコを吸わない人にとっては、迷惑だとか、ズルいと感じる人もいるのではないか。
だって、大人数で話が盛り上がっている時間、その人たちは仕事をしているのではなく、休憩しているのだから。
そして、重要な情報をいち早く入手できる可能性もある。
事務所に戻ってくれば、タバコくさい匂いで溢れる。
そういった意味で、タバコを吸わない人は、腹の底でイラついている人もいるのではないかと思う。
一番たちが悪いのは、この喫煙所を支配するヒエラルキーのトップが誰か、ということだ。
たとえば、その事務所に所属している”所属長”が、喫煙族の盛り上げ役だった場合、最悪だ。
休憩と題して、頻繁にタバコ休憩に向かう人たちを注意することが、難しくなってしまう。
注意する場面は、確実に自分の首を絞めることになるから、のらりくらりとされてしまうことだろう。
話が逸れてしまったが、喫煙所は、それぞれの本音が出やすい、重要なコミュニケーションの拠点であることは間違いない。
喫煙所での会議出席者は8割。これだけの人数が集まる喫煙所。
二度目の会議を喫煙所で開くくらいなら、はじめからそこで開催すればいい。
そう言ってやりたいと思った、社内ニートだった。
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